TwitterとFacebookがNew York Postをban
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この記事は、英語30日チャレンジ「アメリカの今日のトレンドを調べてブログ記事を書き、関連する英単語を紹介」の一環として書かれています。 記事はGoogle Trendの検索急上昇キーワードおよびTrend CalenderのTwitterトレンドワードを参考にまとめました。 特記なき場合、記事内の日時はアメリカ時間で記載しています。目安として、アメリカの9月1日が終るのが、日本時間9月2日17時です。
目次
記事の後半で英単語「unveil」と「cite」について紹介しています。最後まで読んでね。
GoogleとTwitterでトレンドが一致した珍しい日
Google検索急上昇ワードと、Twitterのトレンドでは、上位に入ってくるキーワードがいつもなら異なっています。利用者層が違うためなのか、「知りたいこと」と「発信したいこと」に差があるためなのか、あるいはその両方かもしれません。これまで見てきた中では、Google検索急上昇ワードではスポーツの話題が多く、Twitterでは政治の話題が多い傾向がありました。
しかし、10月14日のGoogle検索急上昇と、Twitterトレンドでは、3つも話題がかぶりました。1つ目が「Dexter」、2つ目が「New York Post」、3つめは「Ice Cube」です。今日はこの3つの話題について詳しく見てみましょう。
ドラマ「Dexter」
10月14日のGoogle検索急上昇ワード3位、Twitterトレンド9位に入ったのが「Dexter」です。「Dexter」はアメリカのテレビドラマシリーズ「デクスター 〜警察官は殺人鬼」のこと。日本でもFOXCRIMEで放送され、DVDも発売されているのでご存じの方もいらっしゃると思います。2006のシーズン1から2013年のシーズン8まで放送され、高い人気を誇りました。ドラマの内容は、タイトルの「デクスター 〜警察官は殺人鬼」の通りです。独特の価値観を持つ鑑識官デクスターが、凶悪犯罪者に限定して殺人を犯します。殺人犯なのに愛さずにはいられない主人公。殺人はばれずに済むのか、全シーズンを通じてハラハラドキドキするドラマでした。
今回Google検索急上昇ワードとTwitterトレンドに「Dexter」が入ったのは、特別シーズンの放送が発表されたためです。特別シーズンは10話からなる予定で、2021年初頭から撮影が開始され、2021年秋に放送されるとのこと。8シーズンも続いた人気番組であるにも関わらず、2013年の終り方は盛り上がりに欠けるものでした。ネタバレになってしまうので詳細は省きますが、その後はいったいどうなったんだろうと疑問に思っているファンは多いはずです。来年秋に放送される特別シリーズで疑問は解消されるのか。注目が集まっています。
Twitterの投稿を見ると、「Dexterが帰ってくる!」と歓喜の投稿をしている人が多くいました。「2020年は長すぎるよ、なんで今放送してくれないの?」と待ちきれない人もいます。少数ですが「ファイナルシーズンよりも期待外れだったら生きていけない」と不安を口にする人もいました。
TwitterとFacebookがNew York Postをban
10月14日のGoogle検索急上昇ワード4位、Twitterトレンド6位に入ったのが「New York Post」です。「ニューヨーク・ポスト」はアメリカの新聞。アメリカ最古と言われる、歴史ある新聞です。
今回話題になっているのは、FacebookとTwitterが、「ニューヨーク・ポスト」の記事のシェアを禁止したためです。その記事と言うのは、民主党の大統領候補バイデン前副大統領に関するニュース。バイデン前副大統領の息子Hunter Bidenがウクライナの実業家と交わしたとされるEメールを公開したものです(該当の記事はこちら)。ハンターがこの実業家と、父親であるバイデン前副大統領の面会を調整していたことが問題視されています。
今回のシェア禁止について、Facebookは「記事の事実確認ができていないため、一時的な措置として」記事へのアクセスを制限。一方のTwitterでは、ユーザーがこの記事のリンクをツイートすることを禁じる理由を、初めは「違法に入手された対象物が掲載されている」ためと説明していました。続いて、「個人情報が本人の許可を得ずに掲載されている」ための対応も含まれている、と発表しています。今回の2社の対応は大統領選挙に与える影響のみならず、2社のプラットフォームとしての中立性という点からも疑問視されています。「事実確認」や「違法性」の判断プロセスが不明瞭であり、facebookやTwitterが恣意的に掲載記事を選択できる状態にある。つまりは「校閲だ」と指摘する専門家もいます。
Twitterでも、「TwitterやFacebookの判断基準がよくわからない」「言論統治だ」といった批判の声が上がっています。「バイデンの息子のEメールは保護するのに、トランプの税金周りの書類は出し放題だね」「バイデン陣営の支持率がここまで高くなかったら、こんな対応してなかったよね」と政治的な思惑を汲み取る人もいました。また「TwitterとFacebookがあの記事を禁止してなかったら、あの記事もこんなに注目されてなかった」と別の角度から見ている人もいます。「トランプがリツイートする前にTwitterが記事をブロックした」とトランプのツイッター好きを皮肉る人もいました。
トランプ支持を表明した「Ice Cube」に非難が集まる
10月14日にGoogle検索急上昇ワード6位、Twitter4位に入っていたのが「Ice Cube」です。「Ice Cube」と言っても、氷ではなく、俳優兼ラッパーのアイス・キューブのことです。トランプ陣営のカトリーナ・ピアソンが10月14日に「トランプ陣営に参加してくれたアイス・キューブに大きな感謝を」とツイートしたことから騒動が始まりました。アイス・キューブはトランプ大統領が計画している、黒人の生活向上を目指す「PlatinumPlan」に参加するとのこと。
アイス・キューブは、2018年に「Arrest the President」(大統領を逮捕しろ)という題名のアルバムをリリースしています。反トランプだったはずのアイスキューブが、2020年の大統領選挙を前に突然トランプ陣営の施策に参加したニュースは反感を持って迎えられました。「両陣営から声をかけられたが、トランプはCWBAに対応するために施策に変更をくわえてくれた」とアイス・キューブはトランプ陣営に参加した理由を説明しました。「CWBA」は「Contract With Black America」の略で、黒人の地位向上のためにアイス・キューブが立ち上げたプロジェクトです。
アイスキューブが理由を説明した後も、Twitterでの反発は大きく、「ダークサイドに落ちた」と非難する人も。「今のアメリカではどちらの陣営もダークサイド」とアイス・キューブはリプしていましたが、Twitter民は納得していません。「Arrest the Presidentから大した成長ぶりだ」「もう二度とアイス・キューブの音楽は聞かない」「本当にトランプが約束を守ると思ってるの?」「アイス・キューブが黒人を代表して交渉?ふざけるな」と散々です。一方で「アイス・キューブはトランプを支持してるわけじゃないと思う。黒人を支援するための5千億ドルを引き出したかっただけだ」とわずかながらも擁護する声もありました。
今日の英単語1「unveil」
今日ご紹介する英単語の1つ目は「unveil」です。「unveil」には「ベールを取る」「おおいを除く」「正体を表わす」「明かす」などの意味があります。ベール(veil)に、「un」(なくす)をつけた言葉だと認識すると覚えやすいですね。「unveil a painting」(絵画を公開する)などと使われます。
今日ご紹介した「Dexter」に関連する記事では、Those wondering whatever happened to serial killer Dexter Morgan will get some answers when Showtime unveils a 10-episode revival of "Dexter" in 2021.
(2021年に「デクスター」の最新10話をショータイム放送が公開>。連続殺人鬼デクスター・モーガンに何が起こったか、疑問が解消されます)と使っていました。
今日の英単語2「cite」
今日ご紹介する英単語の2つ目は「cite」です。「cite」は「引用する」「例証する」という意味の他に、「表彰する」「(法廷へ)召喚する」などの意味もあります。今日は前半の「引用する」「例証する」という使い方をご紹介します。
「引用」という日本語にあてられる英語としては「quote」が思いつきます。「quote」と「cite」は似た言葉ですが、使い方には差があります。「quote」は文章を丸ごと引用することを意味します。対する「cite」は何かを説明したり証明するために、他者の議論や言葉、考え方を引き合いに出すことを言います。つまり「quote」が(多くの場合)一言一句違わずに引用してくることを指すのに対し、「cite」は文章そのものではなくその背後にある思考を引用することを指す言葉なのです。違いはDifference Betweenが詳しいです。
今日ご紹介した「New York Post」に関連する記事では、Twitter banned linking to the Post’s report, but it cited a different policy
(TwitterもNew York Postの記事へのリンクを禁止したが、(facebookとは)別のポリシーを引き合いに出している)と「cite」を使っていました。
まとめ
筆者も「quote」と「cite」はなんとなく使っていたので、今回の記事は大変勉強になりました。今後は意識して使い分けたいと思います。